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腸内細菌の話①~腸内細菌バランスを保つために

2014.11.07

投稿者
クミタス

腸内細菌の種類


腸内細菌は、成人の場合総量で1~1.5kgにもなります。健康な状態であれば、小腸から大腸に存在する約100種類、約100兆個の腸内細菌のうち、ヒトに良い影響をもたらす菌20%、悪い影響をもたらす菌10%、日和見菌70%と言われています。
腸内細菌は常在菌もあり、滞在期間の違いはありますが、どんどん便として出ていきます。

腸内細菌のはたらき


腸内細菌のはたらきには以下等が挙げられます。

・腸内を酸性に保ち、腸内の腐敗の進行・有毒ガスの発生を抑え、病原菌の感染や下痢の予防を助ける
・腸のぜん動運動を促進し便秘を防ぐ
・消化機能を補助する
・ビタミンB群、ニコテン酸、ビオチン、葉酸などのビタミン類を産生する
・マクロファージやNK細胞(ナチュラルキラー細胞)といった、免疫システムに関する白血球を活性化させるなどで、免疫を刺激し抵抗力を高める
・コレステロール低減を補助する

腸内細菌例

・ビフィズス菌
~1種ではなく、32菌種2亜種存在が確認されています。
・乳酸菌
~乳酸桿菌(ラクトバチルス属):棒状の細菌で、常在菌のガセリ菌、ブルガリア菌、ラムノーザス菌(LGG)、カゼイ菌、アシドフィルス菌、ナリネ菌など
~乳酸球菌:球状の細菌で、エンテロコッカス・フェカリース、サーモフィルス菌など

ビフィズス菌は乳酸、そして酢酸を作ります。酸素があると生きられず、大腸に多くいます。
乳酸桿菌、乳酸球菌は、乳酸を作ります。酸素の有無にかかわらず生育でき、小腸下部から大腸にかけて増殖します。
ラムノーザス菌(LGG)、ナリネ菌は酸に強く小腸まで生きたまま届き、腸内で強い抗菌力を発揮し、腸内環境を改善する働きがあると言われています。
「ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株」と聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、最近では、さらに細かい識別になる菌株の研究が進んでいます。菌株が違うと働きがまったく異なることがあります。

腸内の状態の均衡が悪くなると、以下影響を及ぼすと言われています。

・消化吸収力の低下
ぜん動運動が鈍くなり、腸の消化吸収能力が落ちます。

・腸内腐敗の進行
タンパク質を腐敗させアンモニアやインドール、スカトール、発がん物質のフェノール、硫化水素、アミンなどの毒素が発生し、おならや便が悪臭を放ち、下痢と便秘を繰り返したり、全身の細胞に負担を与えやすくなります。
アミンは亜硝酸と結合して発ガン性のあるニトロソアミンになります。

・ビタミンの不足
細胞の新陳代謝に欠かせないビタミンB群を作る乳酸菌が少なくなるためビタミンB群の不足から、シミの増加などの皮膚トラブルや粘膜組織の悪化、代謝の低下や抵抗力の減退につながります。

・ホルモンバランスの乱れ
腸は、神経伝達物質であるセロトニンや女性ホルモンを作っている場所でもあり、乳酸菌が少ないと、ホルモンバランスが崩れてしまいます。

・食中毒などの感染症に罹りやすくなる
乳酸菌が少ないと、腸の中で病原菌が繁殖し、感染症を引き起こす原因になります。

・肝臓への負担増
悪影響をもたらす菌はたん白質を栄養源にして増殖しながらアンモニアをつくります。そのアンモニアの解毒のために肝臓に負担をかけることにもなります。

・免疫力の低下
免疫細胞の活動が低下したり、免疫細胞が未消化のたんぱく質や花粉などに過剰反応しやすくなったり、免疫細胞が健全な細胞を異物と間違って攻撃してしまう可能性があります。

・フラジリス菌~大腸がんリスクの可能性が示唆されています
・ウェルシュ菌~クロストリジウム属の1種で悪臭の原因となり、食中毒を引き起こす菌でもあります
・ブドウ球菌~菌が増殖すると化膿性疾患をひきおこす要因になり得ます
・大腸菌~日和見菌でもありますが、病原性大腸菌などは、腹痛、下痢、血便を起こしたり、ビタミンB1を破壊します
・クロストリジウム・ディフィシレ~クロストリジウム属の1種で、抗生物質大量投与時に、他の腸内細菌が死滅したときに過剰に増殖して、偽膜性大腸炎の原因にもなると言われています。

代表的な日和見菌

・バクテロイデス
・大腸菌

食のバランス偏重、ストレス、抗生物質投与、放射線などにより腹部膨満、下痢、炎症性疾患を引き起こす有害な一面、ビタミン合成や感染防御など人間にとって有益な一面があるため、日和見菌と言われます。

アレルギー児、アトピー性皮膚炎の方の腸内細菌バランス


アレルギー児では、非アレルギー児と比較するとビフィズス菌、バクテロイデスの検出率が少なく、大腸菌や黄色ブドウ球菌の菌数が多い事が報告されてもいます。

アトピー性皮膚炎では、ビフィズス菌の菌数が少なく、ビフィズス菌が少ないほど症状が強く出やすくなる傾向にあるという報告、ブドウ球菌の検出率が有意に高いとの報告もあります。

アレルギー、アトピー性皮膚炎患者では、ビフィズス菌の絶対的、相対的な減少が見られるとの示唆もあります。

善玉菌を増やすには


腸内細菌のバランスは一人ひとり異なりますが、加齢とともにヒトにとって有用な菌は減る傾向にあります。ビフィズス菌は、赤ちゃんの頃には腸内細菌の99%以上を占めていたのに、60歳くらいでは1%にまで低下してしまいます。加齢以外にも不規則な生活やストレスなどでも減少すると言われています。
有用な菌の割合を高めるには、継続的に悪影響をもたらす菌を減らすこと、有用な菌を増やすことが必要です。

有用な菌を増やす役割の菌類・栄養

酪酸菌~ビフィズス菌増加の補助をします。酪酸菌が産生する酪酸は腸管壁の栄養となり、また腸内を酸性に保ち悪影響をもたらす菌の増殖を抑える働きがあります。酪酸菌は酸素があると生きられず大腸で増殖します。酪酸菌自体は食物繊維を栄養源にして増える性質があります。
酪酸菌は大豆やインゲン豆などの豆類、干し椎茸、切干大根、ゴボウ、海藻類、こんにゃくに多く含まれています。
ミヤBMの主成分は酪酸菌です。

糖化菌~納豆に含まれる納豆菌も1種で、ビフィズス菌や乳酸菌などの増殖力を高め、悪影響をもたらす菌の増殖を抑える働きもあります。
酸素がないと生育できない細菌です。

オリゴ糖~ビフィズス菌の栄養源になります。
大豆、アスパラガス、タマネギ、牛乳、バナナ、てんさい糖などに多く含まれています

グルコン酸~ビフィズス菌の栄養源になります。
ローヤルゼリー、大豆、米、しいたけ、酢・味噌・しょうゆ等の発酵食品などに多く含まれています。

食物繊維~ビフィズス菌の栄養源になります。
悪影響をもたらす菌による腐敗物を便として押し出す働きもあります。
かんてん、きくらげ、干ししいたけ、のり、煎茶、わかめ、ヒヨコマメ、えんどう豆、小豆、根菜、野菜等に多く含まれています。

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