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ヒマワリの種によるアレルギー

2018.01.11

投稿者
クミタス

種実類には堅果を摂食するヘーゼルナッツ、栗など、核果を摂食するアーモンド、クルミ、ペカンナッツなど、種子を摂食するカシューナッツやブラジルナッツなど以外にも、ごま、ココナッツ、松の実、ヒマワリの種、カボチャの種、スイカの種等も含まれます。今回はヒマワリの種によるアレルギーの例についてお送りします。

64歳女性。
ヒマワリの種を含むミックスナッツ(ほかにカボチャの種、カシューナッツ、アーモンド、クコの実、スイカの種、カボチャの種、バナナ、レーズン含有)を摂食し、10分後に咽頭違和感、腹部違和感、眼瞼掻痒が出現し、その後急速に全身に掻痒を伴う膨疹が出現。その後の検査にて特異的IgE抗体反応はヒマワリの種ではクラス2、ヒマワリ花粉、カボチャ、カシューナッツ、アーモンド、スイカ、バナナで陰性、皮膚プリックテストではヒマワリの種で4+、カシューナッツ2+、スイカの種2+、個々に摂食してカシューナッツ、スイカの種にはアレルギー症状を示さなかったことから、ヒマワリの種へのアレルギー反応と見られる。

47歳女性
ヒマワリの種を含むミックスナッツを摂食し、体幹と四肢に紅斑と呼吸困難が出現。その後の検査で特異的IgE抗体反応はピーナッツ、アーモンド、ブラジルナッツ、クルミ、ごま、かぼちゃ、スイカ、クルミ花粉で0、皮膚プリックテストではヒマワリの種3+、カボチャの種、スイカの種、くこの実、カシューナッツ、アーモンド、レーズン、バナナは陰性であった。

ナッツ摂取後のアレルギー症状と、ナッツをすりつぶした液を用いたプリックテストで陽性となり、アレルギーと診断されたナッツアレルギー7例において調べた中では、アレルゲンとなっているのはクルミが最も多く6例、カシューナッツ4例、アーモンド3例、ピーナッツ2例、ピスタチオ、ヒマワリの種、ゴマ、クリが各1例であった、との報告もあり、ヒマワリの種とマスタードの種において可能性を挙げる意見もあります。

ヒマワリの種を摂食した30分後から全身に蕁麻疹が出現し、その後の検査では特異的IgE抗体は花粉、その他の種実類で陰性、ヒマワリの種での皮膚プリックテストでは陽性反応で、6年ほど前からインコやハムスターを飼育し、咬傷部位の膨脹、掻痒感を自覚していた37歳女性の例など、インコやハムスターに給餌しておりヒマワリの種との日常的な接触、インコやハムスターによる咬傷から経皮感作が成立しヒマワリの種にアレルギー発症した可能性も示唆されています。

鳥餌とアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2041

出典・参照:ひまわりの種によるアナフィラキシーの1例
ヒマワリの種による即時型アレルギーの1例
ナッツアレルギーの7例におけるマイクロアレイ法を用いたアレルゲンコンポーネントの検討
ひまわりの種による即時型アレルギーの1例

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