色素の製造においては、搾汁、または抽出し溶媒を除去、溶解し加熱、ろ過をする方法などが取られますが、天然原料から製造された色素には、その原料に含まれるタンパク質が微量に残存している場合があり、その残存程度によっては、摂取によりアレルギー症状が出現することがあります。
比較的タンパク質が残存しやすい色素とは?
天然原料の中で、色素製造上、タンパク質の検出量が比較的多いのがコチニール色素であり、規格値ではタンパク質が2.2%であることとされており、現在では低減製品も増えましたが、過去平成18年調査では18%ほど検出された製品もあります。
コチニール色素の主成分はエンジムシから抽出されたカルミン酸で、カルミン酸にアルミニウム等を結合させて不溶化(レーキ化)した、カルミン酸のアルミニウムレーキやアルミニウム・カルシウムレーキはカルミンになり、カルミンは化粧品、医薬部外品、医薬品などに使用されます。
コチニール色素への曝露には、以下経路が考えられ
・製造工程や使用する製品の取扱上で、吸入曝露する
・コチニール色素やカルミンを含んだ化粧品を使用し皮膚から吸収する
・コチニール色素を含んだ食品を食べる
カルミン含有化粧品を使用して経皮感作し、コチニール色素を含んだ食品の摂取時に、アレルギー症状を出現する可能性があり、いままでコチニール色素の経口摂取時にアレルギー症状が出現しなかった方にも、感作、症状出現する可能性がある点は留意したい点でもあります。
2011年時では、コチニール色素の経口摂取による即時型アレルギー症例は年間で19件、その全件で23歳~52歳の成人女性であったと報告されています。
色素によっては食品添加物としての摂取だけでなく、化粧品などに使用される色素の吸収にも留意し、皮膚症状がある場合は使用を中断されるのも、食物アレルギー症状出現の予防となるかもしれません。
参考:コチニール色素・カルミン摂取による食物アレルギー
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