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キウイフルーツの違いによるアレルゲンの違い

2016.06.13

投稿者
クミタス

アレルゲンの違い


キウイにはよく知られている緑色の果肉の品種以外に、ゼスプリ・ゴールドでも知られる黄色の果肉のゴールドキウイ、ベビーキウイなどがあります。
そしてこのキウイの種類の違いにより、アレルゲンにも違いがあることが示唆されています。

最も一般的なキウイで緑色の果肉のヘイワード種、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)において
・共通するアレルゲン:ソーマチン様タンパク質(Act d 2、Act c 2)、フィトシスタチン
共通するアレルゲン以外の主なアレルゲン
・緑色の果肉のヘイワード種のアレルゲン:アクチニジン(Act d 1)、キウェリン(kiwellin)
・黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種):キチナーゼ関連タンパク質
アクチニジンも少量含まれるとみられています。

尚、緑色の果肉のヘイワード種はA. deliciosa種、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)はA. chinensis種と種が異なります。

緑色の果肉のヘイワード種、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)において含まれるタンパク質構成は異なり、キウイフルーツアレルギーと診断された10歳代3人、30歳以上2人の方(男女比は4:1)に緑色の果肉のヘイワード種、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)にプリックテスト、経口負荷試験を行ったところ.5例中4例ではプリックテストで緑色の果肉のヘイワード種陽性、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)陰性、緑色の果肉のヘイワード種の摂取では全員症状を認めたが,黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)摂取では全員症状を認めなかったとの報告もあります。
アレルゲンとなるタンパク質によっては、緑色の果肉のヘイワード種にアレルギー反応があっても、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)にはアレルギー反応がなく食べられる可能性もあります。

参考:グリーンとゴールドを区別して評価したキウイフルーツアレルギーの5例

交差反応性について


キウイにアレルギー症状があるという方43人のうち、二重盲検プラセボ対照経口負荷試験(Double-blind, placebo-controlled food challenges)をおこなった33人の中で陽性は23人、最も多い症状はOAS(口腔アレルギー症候群)の症状であるが、患者さんの21%は花粉へのアレルギー症状はなかった。
43人のうち46%は全身症状を経験し、全身症状は花粉にアレルギー症状のある方よりも高い頻度でみられた。
43人のうち12人(28%)はラテックスに反応し、9人はキウェリン、フィトシスタチンに反応を示していた、との報告があります。

このように、キウイアレルギーにおいて、花粉、ラテックスとの関係性が伺えますが、キウイのタンパク質とは、シラカバ花粉、オオアワガエリ花粉(イネ科)、スギ花粉、アボカド、バナナ、ラテックス、ライ麦、ヨモギ、ヘーゼルナッツと交差反応性が示唆されており、緑色の果肉のヘイワード種のアレルゲンの1つであるアクチニジン(Act d 1)は、パパイア、パイナップルに含まれるパパイン、ブロメラインといったチオールプロテアーゼと交差反応性がある可能性があります。

また、小麦に吸入性アレルギー症状のあるパン屋喘息の方20人のうち、7人にキウイへのOAS(口腔アレルギー症候群)が見られたとの報告があります。

参考:IgE sensitization profiles toward green and gold kiwifruits differ among patients allergic to kiwifruit from 3 European countries.
Aleman A, Sastre J, Quirce S, De Las Heras M, Carnes J, Fernandez-Caldas E, Pastor C, Blazquez AB, Vivanco F, Cuesta-Herranz J. Allergy to kiwi: A double-blind, placebo-controlled food challenge study in patients from a birch-free area. J Allergy Clin Immunol 2004;113(3):543-50. ほか

ゼラチンでのゼリーづくりにおいて


最も一般的なキウイで緑色の果肉のヘイワード種、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)においては、タンパク質分解酵素の含有量においても違いがあり、ゼラチンでのゼリーづくりにおいて、最も一般的なキウイで緑色の果肉のヘイワード種果汁0.5%添加と、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)果汁20%添加がほぼ同等の硬さになり、食味上30~40%の果汁濃度が望ましいもののゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)果汁濃度50%でもゼリー形成が可能であったとの報告や、アクチニジン活性を測定する条件下で,両 品種の果汁のプロテアーゼ活性を測定したところ、ゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)ではヘイワード種の1/7程度の活性を示すに留まったなど、黄色の果肉のゼスプリ・ゴールド(ホート16A種)に含まれるタンパク質分解酵素量は少なくなり、緑色の果肉のヘイワード種に比べるとゼリーは固まりやすくます。

参考:ゴールデンキウイ(Hort16 A種)のゼラチンゼリー形成と食味特性
キウイフルーツ果汁のタンパク質分解作用 Hayward種とHort 16 A種の比較

補足:黄色の果肉のぜスプリ・ゴールド(ホート16A種)で症状を自覚していない場合でも、緑色の果肉のヘイワード種にアレルギー症状が出現する可能性もありますので、不安な場合は少量から試されるのが望ましいでしょう。
また、血液検査において、キウイのアレルゲンに陽性であった場合も、検査対象のタンパク質がアクチニジンなど主に緑色果肉に含まれるタンパク質のみの場合は、緑色果肉のヘイワード種にIgE抗体陽性であるかもしれませんが、黄色果肉のぜスプリ・ゴールド(ホート16A種)にIgE抗体陽性であるとは限らない可能性もあります。黄色果肉のぜスプリ・ゴールド(ホート16A種)は食べられる可能性はありますので、様子を見ながら少量から試されると良いかもしれません。

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