マカロンといえば、卵白のメレンゲありきのお菓子とも言えますが、卵白を使用しないでもメレンゲが作れる方法はあります。
海外のサイトでは、vegan meringue をつくるのに、ひよこ豆を水煮した煮汁をメレンゲにするレシピが多数紹介されており、主に市販のひよこ豆水煮缶の汁が使用されています。
豆の水煮缶を見るとゼラチン状の小さな塊を見つけることがあるかと思います。これは豆のタンパク質などが溶出しゼラチン状になるためですが、この煮汁を活用するとメレンゲ状にもなるのです。
そこで今回、日本でより一般的な大豆の水煮缶を使用して、メレンゲができるか試してみました。
海外サイトで紹介されている、ひよこ豆水煮缶・ビンに含まれる煮汁をメレンゲにする方法は主に2パターンあります。
1つは煮汁を原液のまま泡立てる、もう1つは煮汁を煮るなどして濃縮して泡立てる方法です。原液のままの場合、電動ホイッパーでも角が立つまで1時間ほど泡立てているようであるため、今回は約1/3まで濃縮する方法をとることにしました。
大豆水煮缶1缶 含有される煮汁約112g
フライパンで弱火15分ほど加熱し35gまで濃縮(写真)
この時点でとろみがあり、卵白にもやや似ています。豆の成分が少し沈殿した状態で、こしたりしていません。
煮汁が常温に冷めた後、電動ホイッパーで濃縮煮汁のみを泡立てると、低速から高速で45秒ほどでゆるめですが角がおじぎするくらいになります(写真)。112gの原液を25gまで濃縮すると10秒ほどで白くなり、30秒ほどで角がおじぎするくらいになります(秒数などはあくまで参考値になります)。
ここに砂糖を加えるとつやが出て、安定性が高まるのは卵白同様です。
ひよこ豆水煮煮汁でなくても大豆の煮汁でもメレンゲ状にでき、煮汁を濃縮させると早く泡立つなど、煮汁の煮詰め具合でもメレンゲの硬さを調整できるのは、使い勝手がよく感じます。
では焼いた場合にどのような状態になるか、実際にお菓子作りに活かせるか、このメレンゲでマカロンをつくってみました。
材料:マカロン7個分(14枚)
大豆煮汁濃縮 大豆水煮缶煮汁110gを30gまで濃縮
砂糖(メレンゲ用) 35g
アーモンドパウダー 44g
砂糖 22g
(グリーンの方に抹茶パウダー2g使用)
乾燥時間2時間、オーブン160℃で予熱し140℃で4分、120℃で20分。そのままオーブンに20分入れておく。
裏側は押すと崩れなくへこむことができる状態になっています。
卵白使用時と比較すると低温で焼く点が異なります。
海外のひよこ豆水煮煮汁を使用したマカロンレシピでは、予熱なし100℃で30分焼く、176℃で2分の後104℃で22分などといった低温焼成が多く、分量等にも依りますが実際に卵白使用マカロン焼成時の温度では高い傾向です。
煮汁の濃縮を濃くすると、しっかりしたメレンゲ、絞り出しになり、乾燥時間も短くなりますが、煮汁の濃縮度合に応じてマカロナージュ程度を加減する必要があります。
ピエの出方など、マカロナージュ、加熱温度、配合などもまだまだ追及できる点がありますが、卵白を使用しなくても大豆煮汁でマカロンは作れるようです!
豆水煮缶の煮汁をそのまま生クリームとして使用するには、抵抗のある方もいらっしゃるかと思います。
メレンゲづくり時には大豆の香りがうっすらしていましたが、出来上がったマカロンからは豆は感じませんでした。もちろん、大豆やひよこ豆をご自宅で煮た後の煮汁を煮詰めて使用しても、メレンゲをつくることはできます。
煮汁の濃縮度合を調整しながらつくることもできるため、むしろ作りやすさを感じました。ご興味ある方は試してみても!
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