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ヨード造影剤によるアレルギー、アレルギー様症状

2014.06.12

投稿者
クミタス

造影剤にはヨード造影剤,胃の検査に使われるバリウム,MRI検査に使われるガドリニウム化合物も含まれますが、ヨード造影剤にアレルギーがある人は一定数存在します。
 
ヨード造影剤はCT(レントゲン撮影)、心臓、脳領域の血管造影、尿路造影検査などに使用されます。検査自体はヨード造影剤を使用しないでも撮影は可能ですが、より鮮明に映すために使用されます。
 
ヨード造影剤は、水溶性と油性に分かれ、水溶性のなかでも、イオン系造影剤、非イオン系造影剤に分かれます。
 
水溶性→X線CT、血管造影、尿路造影、硬膜外腔造影、関節腔造影
非イオン系→X線CT、尿路血管造影、脊髄造影、関節腔造影、子宮卵管造影
水溶性or油性→子宮卵管造影、気管支造影
油性禁忌→経静脈性腎盂造影
油性のみ→リンパ造影、唾液腺造影

非イオン系造影剤は、注射や注入器、経口で体内に入った時に、熱感などがイオン系よりも低く、負担軽減されているのですが、非イオン系造影剤でも、アレルギー反応はあります。
 
ヨード造影剤の副作用は、造影剤の注入直後からはじまる急性副作用と、造影注入後、時間を経過してから副作用を発生する遅発性副作用があります。
 
イオン性造影剤の副作用は、使用後数分~30分以内に発現する即時型アレルギーが大部分を占め、非イオン性造影剤では、投与後1時間以上、数時間以上も経過して発現する遅発性アレルギーの報告が少なくないようです。
 
またアレルギー、アレルギー様反応程度にも、軽度、重度があり、軽度とされている症状はくしゃみ、吐き気、嘔吐、かゆみ、じんましん、発疹、頭痛、めまい、発熱、せきなどで、発症率は検査を受ける方の中で約2%と報告されています(実際はもっと多い可能性もあり、5%との意見もあります)。
 
重度は、血圧低下、呼吸困難、腎機能障害、意識消失、心停止、そして死亡ですが、重度アレルギー発症率は約0.01%~0.02%程度、死亡率は0.00001~0.00002%と報告されています。

しかし、この調査結果も様々で
イオン性造影剤の副作用発生頻度12.66%(21,428例/169,284例)
非イオン性造影剤では、3.13%(5,276例/168,363例)
呼吸困難、急激な血圧低下、心停止、意識消失などの重篤な副作用の発生頻度は、
イオン性造影剤では0.22%(367例/169,284例)
非イオン性造影剤では0.04%(70例/168,363例)
という報告もあります。
 
どういう方がヨード造影剤にアレルギー反応を起こすか。
以下の方に可能性があると言われています。
①今までに造影剤による副作用を起こしたことのある方
②喘息などアレルギー性疾患をお持ちの方(アレルギー体質の方)
③心臓の病気、腎臓の病気、糖尿病、甲状腺の病気をお持ちの方
 
アレルギー、アレルギー様症状のある方は、事前に医師と相談の上、造影剤を使わないでも検査可能か、MRI検査などに切り替えられるかなど検討されるのも良いかと思います。
造影剤が必要な場合、事前に抗ヒスタミン薬、ステロイド剤の注射、もしくは内服薬の摂取で症状出現可能性を抑えるといった対応を取られることもありますので、主治医の先生と相談されるのが良いかと思います。
 
MRI検査時に使用するガドリニウム化合物はヨウ素化合物製剤ではないのですが、反応を示す方もいますので、気になる方は、事前に相談されるのをおすすめします。
例:ヨード造影剤アレルギーを有する症例の十二指腸出血に対してガドリニウム造影剤を用いて血管外漏出像を描出し緊急動脈塞栓術を施行した1例
 

https://www.umin.ac.jp/fukusayou/adr136d.htm

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