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エピペン使用時の注意点から

2021.11.01

投稿者
クミタス

エピペンをいざ使用する際に、注射を打つことの不安があったり、体動があり注射を打ちにくい、また注射の痛みへの恐怖があり、落ち着いて投与することの妨げになることがあります。

2 歳男児。卵アレルギーを有し、エピペンが処方されていた。食物経口負荷試験で確認した閾値以下でのゆで卵摂取を開始したが、後日、指示量を摂取後にアナフィラキシー症状を認めた。自宅ではエピペンを使用できず当院救急外来を受診した。アドレナリン投与の必要性について説明を受けた保護者が、医療者の監督下でのエピペン使用を希望したため、医師が患児の下肢を抑えた状態で、保護者がエピペンを使用した。しかし患児の体動に対応できず足が動いた結果、大腿部に10cm の裂傷が生じた。使用したエピペンの針はカバーに収納、速やかに大腿から抜去され、アナフィラキシー症状は速やかに改善した。一方、裂傷は縫合を要さなかったものの後に瘢痕化した(出典・参照:奥村幸代 田上和憲 大林三裕佳 中田如音 前田徹 小林貴江 足達武憲 加藤みどり 河邊太加志 春日井市民病院 春日井市民病院 春日井市民病院 医療現場でアドレナリン自己注射器による皮膚裂傷を起こした1 事例)

体動があり注射を打ちにくい場合は、投与部位をしっかり押さえる旨の注意喚起がなされていますが、急な体動があることもあり、ためらいがあり角度や押し付け程度が適切でなかったり固定が不十分な際は、注射部位を損傷したり、針が曲がって抜けなくなることもあります。できるだけ注射する側の不安を軽減するうえでも、日頃からの定期的な練習ができるのが望ましいでしょう。

エピペンについて
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1410
エピペン注射の手技の現況として
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3606

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