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症状出現までの時間〜小麦による食物依存性運動誘発アナフィラキシー

2024.01.12

投稿者
クミタス

小麦摂取後の運動負荷によってアナフィラキシーが誘発される小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA)においては、多くのケースで小麦摂取から運動開始まで 3 時間以内と示唆されていますが、小麦摂取後 5 時間に運動でアナフィラキシーを発症した報告も見られています。

12 歳男児。小麦を摂取してから 5 時間後に行ったランニング中に全身の皮疹・掻痒感,鼻汁,喘鳴を自覚し,患児によりアドレナリンの自己注射が行われた。病院到着時は頻脈,酸素化不良,呼気性喘鳴,全身の紅斑・膨疹を認め,アナフィラキシーと診断された。血液検査で小麦の感作は認めなかったが,7 歳の時から小麦摂取後 1 時間以内の運動でアナフィラキシーを 3 度繰り返しており,小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA)の診断で小麦摂取後の3時間は運動を控えるように指導されていた。これまでに小麦単独や運動単独でアレルギー症状が誘発されたことはなく,過去のアナフィラキシーは 3 月,5 月,10 月と季節性は認めなかった(出典・参照:谷口智城,中野克俊,今村真悠子,郭 昇煥,中村 甫, 浅井佑哉,申 俊鎬,弥富茅野,増井礼子,熊谷淳之 焼津市立総合病院小児科 小麦摂取後 5 時間の運動でアナフィラキシーを発症した小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの一例)。

アレルギー症状出現と時間、アナフィラキシーの増悪因子に関しては以下にも掲載しております。よろしければ併せてご覧ください。

症状が軽減したようにみえた後、長時間を経て増悪した例から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4450
食物アレルギー~摂食後数時間を経て症状出現する場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3940
食物別での症状出現までの時間
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4561

アナフィラキシーの兆候・初期症状、増悪因子
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3516

Author クミタスさん

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