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フェンネルのアレルゲン

2023.04.19

投稿者
クミタス

セリ科のセロリ、にんじんにおいては、カバノキ科のシラカンバ花粉、ハンノキ花粉、オオバヤシャブシ花粉との交差反応性があるとみられており、セロリによるアレルギー例についてはいかにも掲載していますが
セロリによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3186 
スパイスによるアレルギー~セリ科植物
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3287
同じくセリ科に分類されスパイスとして使用されるフェンネル(別名:
茴香(ウイキョウ)、小茴香(ショウウイキョウ)、フヌイユ、フィノッキオ)について掲載したいと思います。

・セリ科のセロリ、ニンジン、クミン、コリアンダー、フェンネルなどのアレルゲンの1つであるプロフィリンは、キク科のヨモギ花粉との交差反応性があると見られています。
・フェンネルのアレルゲンにおいては、シラカンバ花粉のアレルゲンの1つである Bet v 1、ハンノキ花粉のアレルゲンの1つであるAln g 1との交差反応性が考えられる Foe v 1が含まれるとも考えられています。

フェンネルのアレルゲンとしては、今までに Foe v 1 (PR-10:Bet v 1 関連タンパク質)、Foe v 2 (プロフィリン)、Foe v 3 (LTP:脂質輸送タンパク質) などの報告があります。
セリ科に属するスパイス・野菜としては、フェンネル以外にコリアンダー、チャービル、ディル、ディルシード、セロリ、キャラウェイ、クミン、パセリ、アニス、アジョアン、みつば、にんじん、明日葉、三つ葉などが挙げられますが、市販のカレールウを使用したカレーを摂食した後に膨疹が出現しスパイスが原因の食物アレルギーと考えられた国内成人男性において、皮膚プリックテストでフェンネル、クミン、コリアンダー、アニス、セロリシードで陽性であった報告なども見られています。
セリ科植物間の交差反応性含め、フェンネル、フェンネルシードによるアレルギー、アレルゲンの特徴について今後もアップデートしていきたいと思います。

Author クミタスさん

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食物アレルギーのこと、食の安全について、発信していきます。
 

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