Author はせさん
アレルゲン:小麦 年齢:50歳 食品企業に所属し、アレルギーの担当をしています。自分が食物アレルギー患者なので、表示や工場のアレルゲン分離の状況に対して、患者の目で厳しく対応しています。
食物アレルギーの除去食、代替食はクミタス
アレルギーSTORY
人気記事
2014.02.16
アレルゲン:小麦
年齢:50歳
食品企業に所属し、アレルギーの担当をしています。自分が食物アレルギー患者なので、表示や工場のアレルゲン分離の状況に対して、患者の目で厳しく対応しています。
食品企業に勤めているのですが、経口以外の目や気管からアレルゲン(小麦)に接触してきたことが原因だと思います。2年前に、うどんでアナフィラキシーを発症しました。IgE検査では不明確、プリックテストでも不明確で、入院して食物誘発検査を受けて小麦粉の閾値を決定し、守るようにしています。
食物誘発検査をやってみて、改めて食物アレルギーとは大変なことだと感じました。当日は担当の先生は外来を休診し、かつ看護婦さんは3人体制でした。不要な成分の摂取など間違いをおこさないためです。真っ赤なカート(緊急時セット)が登場し、もしもに備えておられ、真剣度を再認識しました。
本当は、めん類がすごく好きなので、もう一度食べられたら嬉しいですが、現在は除去を心がけています。
私の場合、小麦の少量摂取では、鼻がぐずぐずする程度で問題ありません。レストランのアレルゲンメニューでは微量の存在、例えばしょうゆに含まれる小麦であっても、うどんのように主成分の小麦であっても、原材料表記がなく、「アレルゲン:小麦」のようなおおまかに表示されるのみで、分解の程度や存在量が判りません。
洋食レストランでは小麦メニューが多いからと避けて行った和食レストランでも、しょうゆに含まれる小麦以外に小麦を使用していなくても、「アレルゲン:小麦」、と表示されると、食べられるメニューがゼロの時があります。
外出先での発症リスクと同行者への気遣いなどを考えると本当に困ります。
ですが、食物アレルギーになって残念なことばかりではありません。小麦はめん類やパンなど主食としてだけでなく、揚げ物によく使われるせいか、回避するようになって、オーバーカロリーが是正されて、体重を5kg以上落とすことに成功しました。
外食で小麦アレルギーなので、と話すと、意外に多くの方に心配をしていただき、小麦を片栗粉に変えていただいたり、小鉢を変更していただいたり、あれこれ心配いただけることがあります。会社の社食で、今日は食べられないだろうと、私だけのためのメニューを作っていただいていた時には、本当に嬉しかったです。
会社では、企画部門にアレルギー患者がなかなかいないので、患者の立場から意見を言うようにしていますが、食物アレルギーの発症の現れ方には、さまざまなタイプがあることを、「もっと啓発する」ことが必要だと感じます。
私も、朝食にパンを食べるとセキと鼻水が出ていたのは、通勤時に外気の花粉と反応しているからだ、とずっと思っていました。
食品企業勤務者でさえも、アナフィラキシーについては知っていますが、食後に何かあっても、それが食物アレルギーの症状なのかを想起できないと思います。
食物アレルギーとは「さまざまにタイプがあり、症状がグラデーションしている」ことを啓発することで、必要な表示や、同じラインでのコンタミ対策など「できること」が変わってくると思います。
食品企業の立場からいうと、完全な分別を行うと、リーズナブルではなくなってしまう面もあるため、相反する課題をどのように処置できるのか悩ましい部分があります。各々の工場で、できていることと、できていないことを表示することで、補完したいと思っています。
しかし、それには、消費者=患者側の症状について理解すること、またそれに対応したアレルギー表示が必要です。今後も努めたいと思います。
ゆかりR (26g)
1.9kcal/1gあたり
8570
Koheih
アミノ酸が入ってなければ…