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アレルギーSTORY

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給食に携わって

2019.06.21

投稿者
まさみ

Author まさみさん

保育園と小学校の栄養士として8年間携わってきました。
アレルギーがある方の生活が過ごしやすくなる環境作りの手助けができればと思っています。

私は、保育園と小学校の栄養士として8年間携わってきました。
主な仕事内容は、調理・献立作成・衛生管理・食育活動などの給食運営に関わる業務全般です。
保育園では、約200食の昼食とおやつを4人で調理し、食物アレルギー除去食・離乳食の対応もしていました。
特に除去食の対応は、小さなミスが命に関わるため神経を使います。お盆・お皿・ネームプレートなど除去食専用を用意、除去食対応の有無の確認、保護者と担任との確認連絡作業を徹底するなど全体で周知徹底するようにしていました。また、献立を考える時は、なるべく作業面が複雑化されないように、その日の昼食とおやつ両方で除去食対応の必要がない献立にするように気をつけました。
食育にも繋がる行事食は、食べる事が好きになるきっかけにもなりますので、旬の食材を使い料理からも七夕やクリスマス等の行事が感じられるようにしながら、どんなに手間がかかる献立だとしても、朝から楽しみにしている子ども達の姿が頑張れる活力になっていました。

除去食の献立は、シチューやグラタン・カップケーキは、牛乳の代わりに豆乳で作り、衣やつなぎは全員分、卵・乳を使わず作っていました。最近では、卵不使用のノンエッグマヨネーズや豆乳ヨーグルトや豆乳生クリームなど食物アレルギー対応商品が増えましたが、私が保育園で勤務し始めた頃は、アレルギー対応商品の数も少なく、対応商品がある事が周知されていませんでした。研修や近隣保育園の栄養士から教えてもらい、業者さんに取り扱いがあるか確認をし、取り扱いがあれば使用していました。今は、市販のお菓子でも卵・乳・小麦粉など不使用のお菓子も増え、近隣のスーパー等でも手に入れることもできたりしますが、遠足のお菓子を用意する時には苦労することもありました。せっかく楽しみにしている遠足なのにお菓子がみんなと違い、残念な思いをさせる事もあったからです。保護者の方にお願いして用意して頂いた事もありましたが、対応食品が増える事でそういった問題が解決できるようになりました。

意識や考え方は様々でしたが


私が勤務していた小学校では、給食の除去食対応はせず代替食を家から持参して頂いていました。料理が苦手だと話される方には、少しでも調理の負担が減り気持ちの面でも楽になればと、簡単に作れるレシピをお渡したり、アレルギー対応の市販品情報をお伝えしていました。給食以外にも、授業の中で調理実習を行い作った料理を食べる機会があります。その時は、担任の先生と事前に打ち合わせをした後、保護者の方にも相談をしてから調理実習をするようにお願いをしていました。
こうした連携を日々大事にする事と職員全体での周知徹底がアレルギー対応ではとても大切になります。連携していく中で、調理現場と他の職種の方との意識や考え方に違いがあることもあり、相手の話をよく聞ききながら理解し合えるよう心がけてきました。職員の食物アレルギー研修では調理に携わる者だけでなく職員全員が研修を受けますが、職員間で温度差を感じることもあります。沢山の情報を手に取りやすい時代だからこそ、正しい情報の発信とともに受け取る側も見極める力の必要性を感じつつ、調理現場等の施設などにおいてもより一層アレルギー対応をしやすい環境作りができれば嬉しいです。

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