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エビのアレルゲンの中から

2022.02.18

投稿者
クミタス

甲殻類、軟体類、貝類の主要アレルゲンとしてはトロポミオシンが挙げられますが、ほかにアルギニンキナーゼ、Ca2+結合性筋形質タンパク質、トロポニンC、トリオースリン酸イソメラーゼ、そしてミオシン軽鎖が挙げられます。
ミオシン軽鎖は、骨格筋や心筋などに存在するタンパク質の1つで、アレルゲンとしては以下などが同定されています。
・ブラックタイガー  Pen m 3
・バナエイエビ  Lit v 3
・アメリカンロブスター  Hom a 3
・ヨーロッパエビジャコ  Cra c 5

ミオシン軽鎖は分子量17~23kDaとトロポミオシン、アルギニンキナーゼと比較すると小さく、トロポミオシンと同様に加熱しても抗原性が低くなりにくく、消化に強い面があります。トロポミオシンはコナヒョウダニ、ヤケヒョウダニ、ワモンゴキブリ、チャバネゴキブリ、アニサキスにおいても同定されており、チャバネゴキブリにおいてはミオシン軽鎖の同定( Bla g 8)もなされています。
Ca2+結合性筋形質タンパク質、トロポニンC、トリオースリン酸イソメラーゼ含め各アレルゲンについて、また交差抗原性についてもアップデートしていきたいと思います。

出典・参照:WHO/IUIS Allergen Nomenclature Sub-Committee
食物アレルギー診療ガイドライン2021
Yong-Xia Zhang  Heng-Li Chen  Soheila J Maleki  Min-Jie Cao  Ling-Jing Zhang  Wen-Jin Su  Guang-Ming Liu  Purification, Characterization, and Analysis of the Allergenic Properties of Myosin Light Chain in Procambarus clarkii

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