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妊娠期、授乳期のカフェインについて

2014.03.24

投稿者
クミタス

妊娠期、授乳期のカフェインの影響


妊娠期のカフェインは、胎児に影響を及ぼすと言われていることをご存知の方も多いかと思います。

カフェイン自体がどういう影響をもたらすか。

カフェインが悪影響だけをもたらすわけではありませんが、長期摂取、過剰摂取により、影響がある可能性があります。
1日500~600mg以上の連日摂取で、人によっては頭痛、脳の覚醒状態が持続するため興奮しやすくなり、不眠症に陥るほか、胃酸分泌の促進作用もあるため胃炎や胃潰瘍は悪化する恐れ、過剰程度によってはふるえ、めまい、不安感、顔面紅潮、不整脈が出る場合もあります。

妊娠期は、ママの経口摂取→ママの血液中に移行→血液を通じて胎児に移行となるため、授乳期よりも胎児に影響があります。
妊娠初期に毎日200mgのカフェインを摂取(レギュラーコーヒー2杯)すると子宮内胎児発育不全や流産のリスクが高くなる場合があるという報告もあります。

新生児でのカフェイン半減期は成人と比較すると長い


カフェインの含有量

レギュラーコーヒー1杯:130mg
インスタントコーヒー1杯:65mg
デカフェ(カフェインレス)コーヒー1杯:3mg
紅茶や緑茶1杯:20~90mg
コカコーラ1缶350ml:65mg
ミルクチョコレート50g:10mg

授乳時の影響はどうでしょう。カフェインは摂取後、母乳中には15~30分で最高値となり、1~2時間でその大半が母乳中に移行します。
母親においての半減期(体内から排出され、半分に減るまでの時間)は5時間程度ですが、新生児では半減期が98時間と時間がかかります。
ママが摂取したカフェインが母乳に移行する量は0.06~1.5%との報告があり(出典元:Disposition of dietary caffeine in milk, saliva, and plasma of lactating women. 1984)、
半減期は、生後3~5ヵ月には約14時間と短くなっていきますが、成人とは大きく違いがあります。
カフェインのADI(一日許容摂取量)は設定されておらず、カフェインの1日当たりの最大推奨摂取量として、国によっても幅がありますが、300mg(スターバックスのグランデサイズ程度のコーヒーに相当)を挙げている場合があります(200mgとしている国もあります)。推奨量を下回る場合、母乳からのカフェイン摂取によって乳児の受ける影響について問題視する必要はないと考えられています。
ただ、推奨量を超過した場合にどういったリスクが発生するか、について明らかになっているとは言えない部分もあり、授乳期の母親においては過度なカフェイン摂取にならないよう 200~300mg未満程度に留意できると望ましいかと思います。
 

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