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マルハナバチとアレルギー

2023.05.02

投稿者
クミタス

マルハナバチはミツバチ、クマバチ(キムネクマバチ)と見間違われることもありますが、トマトやなす等の蜜の出ない野菜の花粉媒介に用いられることもあるハチでもあります。マルハナバチ類は、ハチ目ミツバチ科マルハナバチ属(Bombus spp.)に含まれ、日本ではナガマルハナバチ、エゾナガマルハナバチ、トラマルハナバチ、ウスリーマルハナバチ、ミヤママルハナバチ、シュレンクマルハナバチ、ハイイロマルハナバチ、ニセハイイロマルハナバチ、コマルハナバチ、アカマルハナバチ、ヒメマルハナバチ、オオマルハナバチ、クロマルハナバチ、ノサップマルハナバチ、ニッポンヤドリマルハナバチといった在来種と、外来種のセイヨウオオマルハナバチが存在しています。

現在までのところ、ミツバチ科の主要アレルゲンは phospholipase A2(ホスホリパーゼA2)や melittin などが、スズメバチ科の主要アレルゲンでは phospholipase A1(ホスホリパーゼA1)や antigen 5 などが考えられており、マルハナバチ(Bombus terrestris)のアレルゲンとしては以下が挙げられています。
・Bom t 1(Phospholipase A2(ホスホリパーゼA2)) 16kDa
マルハナバチのホスホリパーゼA2 は、ミツバチのホスホリパーゼA2 と53%の相同性との示唆もあります
・Bom t 4(プロテアーゼ) 27 kDa

職業上接触機会のある方においてよりリスクが高まりますが、マルハナバチに刺された場合においてもアナフィラキシーに至る場合があり、他のハチ類に刺された場合と同様の対処が必要になりますのでご留意ください。

出典・参照:ALLERGEN NOMENCLATURE WHO/IUIS Allergen Nomenclature Sub-Committee

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