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ラテックスアレルギーにおけるハイリスク者 ゴム

2016.05.27

投稿者
クミタス

以前よりも粉無タイプは増えており、パウダーが付いていない医療用手袋への供給切替えが促されていますが、
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000147462.html
ラテックス製(天然ゴム)の手袋には、粉付タイプの、製造時から粉末が付着している商品である場合があります。
この粉末は、コーンスターチであることが多く、スムーズな脱着を促すために使用されますが、脱着時に粉末が飛散し、吸入することで周囲もふくめた呼吸器炎症誘引を起こすことがあり、この粉末にラテックス成分が含まれる場合は、ラテックスアレルギーの症状を誘引する可能性もあります。

ラテックスアレルギーは、ラテックス製手袋を使用した手術を受ける頻度の高い方、皮膚バリア機能が低下した状態の方でラテックス製手袋を使用しており経皮感作しやすい方、ラテックス製手袋の使用頻度が高い方、アレルギー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎のある方で付着粉末を吸入する機会がある方、ゴム製品の使用頻度が高く付着粉末の吸入機会の多いい方などにリスク可能性があると考えられています。

手術時は開始後10~30分後に症状出現することが多く(出典:術中にアナフィラキシーショックをきたした ラテックスアレルギーの 1 例)、ラテックス製手袋の使用頻度が高い方には、医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、また食肉加工者など職業上、ラテックス製手袋を使用している方に、より該当します。

食物アレルギーの症状のある方の12%にラテックスへのアレルギー症状があり、ラテックスアレルギーの症状のある方の57%に食物アレルギーの症状があるとの報告もあります(出典:ラテックスアレルギーへの対応 検査と技術 42巻12号)。
また、経皮的に感作されたラテックスアレルギーにおいて、高率に口腔アレルギー症候群を併発する傾向にあるとの意見もあります(出典:耳鼻咽喉科・頭頸部外科 87巻9号 特集①外来で要注意!アレルギー周辺疾患 口腔アレルギー)。

ラテックスアレルギーにおける主要なアレルゲンと交差反応性


また、ラテックスアレルゲンと交差反応性のあるアレルゲンが含まれる食物に、食物アレルギーの症状が出現することがあります。
ラテックスフルーツ症候群の代表的な食品は以下になります。
クリ、バナナ、アボカド、キウイ、イチジク、パイナップル、パパイヤ、マンゴー、モモ、メロン、ジャガイモ、トマト、りんご、にんじん、セロリ、スパイスなど。

クリによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2337

症状出現リスクへの対応


職業上、ラテックス製手袋を高頻度に使用しており、アレルギー症状出現がなく生活できている場合においても、暴露量が増えていく中で、ラテックス製手袋を使用した手術時や、ラテックス製手袋に付着した粉末を吸入した際に、アレルギー症状をおこす可能性もありますので、普段ラテックス製手袋を使用していてアレルギー症状の無い方においても、リスク可能性を留意の上、相談されるのが良いかもしれません。
また粉付きのラテックス製手袋を使用する際は、脱着時に周囲の方にもアレルギー症状誘発リスクを高める可能性があることを留意のうえ、思い切り飛散させないような使用が望ましいでしょう。

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