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未摂取状態での感作に関して〜ピーナッツ、ナッツ

2023.11.26

投稿者
クミタス

ピーナッツ、ナッツが未摂取状態である小児は少なくないところでもありますが、食物アレルギーのある0~2歳児におけるピーナッツ・クルミ・カシューナッツの感作率はどのくらいなのでしょうか?

2019年1月~2023年2月までに、ピーナッツ,クルミ,カシューナッツすべて未摂取につき摂取指導前の評価を行った0-2歳の食物アレルギー児における粗抗原の感作率(>0.35 UA/mL)、粗抗原陽性時のコンポーネント感作率(>0.1 UA/mL)をカルテより後方視的に評価。
対象者は合計90名(0歳25名、1歳40名、2歳25名)、感作率はピーナッツ38.9%(35/90)、クルミ21.1%(19/90)、カシューナッツ34.4%(31/90)であった。粗抗原陽性時のコンポーネントの感作率は、ピーナッツアレルゲンの1つである Ara h 2 は26.4%(9/34)、クルミアレルゲンの1つである Jug r 1 は86.7%(13/15)、カシューナッツアレルゲンの1つである Ana o 3 は38.1%(8/21)、との報告も見られており、
上記報告では0~2歳の食物アレルギー児の2~4割は、未摂取状態のピーナッツ、クルミ、カシューナッツに感作されており、クルミはアレルゲンコンポーネントにおいても陽性となる割合が高い面が窺える内容となっています。
今後も他報告を含め掲載していきたいと思いますが、感作に関しては宜しければ以下もご覧ください。
感作状況について(一例)
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2631
小児におけるハンノキ花粉抗原感作とアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4267
成人における吸入アレルゲン感作、アレルギー性鼻炎の状況変化
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3852
 
出典・参照:森田慶紀,青木克夫 イムス記念病院小児科 ピーナッツ・クルミ・カシューナッツ未摂取の食物アレルギー0~2歳児における感作率の検討

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