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ココナッツシュガーとは?

2015.01.21

投稿者
クミタス


ココナッツシュガーとは、ヤシの木の開花前のつぼみから出る花蜜を集め煮詰めたものになります。1本の木から1日におよそ1~1.5Lの花蜜が取れ、花蜜は白濁しており乳酸菌飲料に似た味がします。pHがより酸性であるとシュガーには利用せずお酒の原料になることもあります。

ココナッツシュガーは、ココナッツミルクやココナッツオイルの風味や香りはほとんどせず、煮詰めて製造されることで茶褐色になりキャラメルのような風味がします。
味は甘すぎずにやわらかな甘さでコクも感じられる点で、味覚上はブラウンシュガーや黒糖に近い面がありますが、様々な調理に使いやすい面もあります。

ココナッツシュガーの特徴について

ココナッツシュガーのGI値35は、よく見かける数値で、低GI食品であることがまず挙げられています。

氷砂糖 GI値約110
グラニュー糖 GI値約110
白砂糖 GI値約109
三温糖 GI値約108
ブドウ糖 GI値約100
黒糖 GI値約99
玄米水飴 GI値約98
チョコレート GI値約91
蜂蜜 GI値約85
てんさい糖 GI値約65
メープルシロップ GI値約73
アガペシロップ GI値約28
果糖 GI値約22
オリゴ糖 GI値約10
人工甘味料(異性化液糖)GI値約10

しかしながらそれを裏付ける文献が乏しく、以下のような報告もあります。

・パームシュガーの経口投与は、ブドウ糖の経口投与と比べて、投与後 30 分での血糖値の一過性の上昇を抑制した。

・ カンボジア産パームシュガーの GI 値はおおよそ 62 であり、中 GI 食品に分類される。

・ フィリピン産のココナッツシュガーよりは GI 値がやや低いもののグラニュー糖よりは高く、インターネット上で氾濫しているパームシュガーの GI 値が 35 であるという情報とは、大きく異なっていた。

カンボジア産パームシュガーの GI 値は 62 前後であることから、低 GI 甘味料として謳うには非常に厳しく、その他の健康機能を模索する必要があるように思える。

ジェトロ 2011 年度開発輸入企画実証事業実施報告書(要旨)
https://www.jetro.go.jp/jetro/activities/contribution/oda/pdf/project_pilot_canbojia_palmsugar2011.pdf

尚、ココナッツシュガーのカロリーは白砂糖と同程度量になります。

そしてカロリー、GI値に、ショ糖(スクロース)の量も気になるところかと思います。

ショ糖含有率

グラニュー糖 約99%
白砂糖 約98%
三温糖 約95%
和三盆 約97%
黒糖 約80~88%
てんさい糖 約85%
★ココナッツシュガー 約70~79%(文献確認中)
メープルシロップ 約62%
アガベシロップ 約3%
ハチミツ 約1~7%
玄米水飴 0%


いわゆる「糖度」として表されることがあるショ糖濃度ですが、ココナッツシュガーのショ糖含有率は白砂糖、グラニュー糖、三温糖、和三盆、黒糖、てんさい糖より低いですが特別に低いわけではありません。
 

栄養構成において


特に多く含むのは、ナトリウム、カリウムです。
炭水化物は上白糖と黒糖の間くらい、
カルシウムは上白糖と同程度、
脂質は上白糖、黒糖、蜂蜜には含まれていませんが、ココナッツシュガーには0.1g/100g程度含まれます。
ナトリウムは上白糖が1mg/100g、三温糖7mg/100g、黒糖27mg/100gに対し50mg前後/100gほどと高く、
カリウム、マグネシウムは黒糖と同程度ほどとも言われています。
ナトリウム、カリウム、マグネシウム等を比較的多く含むことで、ココナッツシュガーを水に溶かしてアイソトニック飲料として飲用を勧める記述もあります。
ほかに亜鉛、鉄、リン、硫黄も、精製糖よりは多く含まれています(栄養成分量も文献により差があるものがあります)。

GI値についても栄養成分についてもこれから明らかになる面もあるかと思いますが、製品によっては不純物程度なども含め、特性や状況を見ていきながら、検討・選択できると望ましいかと思います。
 

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