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ブラジルナッツの特徴、アレルゲン

2018.05.03

投稿者
クミタス

ブラジルナッツはキク類ツツジ目の植物の種子になり、アレルゲンとしては、2SアルブミンのBer e 1、11SグロブリンのBer e 2などが考えられています。

2SアルブミンのBer e 1は、アナフィラキシーを誘発する可能性があり、メチオニンを多く含む特徴があります。11SグロブリンのBer e 2と同様に種子貯蔵タンパク質であり、ナッツや豆、穀類に共通して見られますが、2Sアルブミンは分子量が小さく、分子が強い結合により安定しており、消化されにくい面もあります。また、Ber e 1 はトウゴマのメチオニンタンパク質と44%、ナタネのメチオニンタンパク質と21%の相同性があるとの示唆もあります。
他のナッツとの合併例として、クルミでの報告例も見られています。

ブラジルナッツの食べ過ぎに注意~セレン過剰


ブラジルナッツは、日本で流通している商品の中でそれほど多くは使用されていませんが、海外製造品のチョコレート、クッキー、ミューズリー、グラノーラ、ナッツバー、ミックスナッツに含まれていることがあります。

ブラジルナッツは、他の食物と比べてもラジウム濃度が高い面があり、またセレンを多く含む代表的な食物であり、1粒あたり90μg前後の含有量になります。セレンの1日の許容上限摂取量は1~2歳男児で80μg、女児で70μgと、2歳までではブラジルナッツ1粒を摂食すると耐容上限量を超えてしまい、3~9歳まででも2粒ほどで耐容上限量に近く、15歳以降で3~4粒で耐容上限量に近くなります。
セレンは魚、かに、たらこ、肉、卵、ごま、小麦などにも含まれ、食事からある程度は摂取しています。魚におけるメチル水銀の蓄積や毒性発現に、高度不飽和脂肪酸やセレンが作用して、毒性を軽減している可能性もあるなど、有用な点もありますが、セレンの過剰摂取により、毛髪と爪の脆弱化・脱落、胃腸障害、皮疹、呼気ニンニク臭、疲労、神経系の異常などをおこす場合がありますので、過剰摂取には注意しましょう。

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