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レタスによる反応、アレルギー

2017.08.13

投稿者
クミタス

以前から繰り返し接触する機会の多いレタス栽培農業者の方の中には、呼吸器症状、鼻症状、眼症状、皮膚症状の有症者が見られており、レタスへのアレルギーと診断される場合があります。

レタス接触による皮膚炎


レタスはキク科植物であり、同じキク科植物にヨモギ、ブタクサも含まれますが、
あの野菜・植物の科は?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/909
キク科植物に接触することで、花、葉、茎に含まれるセスキテルペンラクトン系物質のアラントラクトン、アルテグラシン-Aなどに反応が生じ、紅斑などが出現することがあります。レタスにおいては、セスキテルペンラクトン系物質の8-deoxy lactucin、lactucopicrinなどが原因となると見られています。
光線過敏症を合併することがあり、紫外線で増悪し、日光に露出している肌部分に皮膚症状が出現しやすくなる場合もあります。

レタス摂食による食物アレルギー


レタスのアレルゲンにおいては、LTP(PR-14)に該当するLac s 1が挙げられており、ほかにプロフィリンに該当するタンパク質などもアレルゲンとも見られています。
症状としては皮膚症状、口腔内を中心としたアレルギー症状(OAS:口腔アレルギー症候群)、胃腸症状などが報告されており、LTPは植物がストレスにさらされた際に誘導されるタンパク質とも考えられており、LTPは胃に存在する消化酵素のペプシンで分解されず、加熱してもアレルギー活性が低減しにくく、全身症状を伴う可能性があります。
レタスによる反応においては、にんじんによる反応と関連が見られるものがあるとの示唆もあります。あまり報告数が多くはありませんが、今後も新たな示唆などをご紹介していきたいと思います。


出典・参考:レタスによる即時型アレルギーに光線過敏症の合併を認めた 1 例
農業従事者のアレルギー症状有症率に関する疫学的考察
Lettuce contact allergy
レタスの部位と生育ステージによるセスキテルペンラクトン含量の差異
Lettuce Allergy Is a Lipid Transfer Syndrome-Related Food Allergy With a High Risk of Severe Reactions

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