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二相性反応について

2017.07.25

投稿者
クミタス

アレルギー症状が出現していったん症状が落ち着いた後、再び症状出現する二相性反応が見られることがあります。

二相性反応の発生状況


出現割合には報告により幅があり、1~20%とする記述が見られますが、二相性反応の発生頻度はアナフィラキシー症状が出現した患者の4.6%でおこり、初回のアナフィラキシー症状を生じてから二相性反応の症状出現までの時間は、中央値11時間(0.2時間~72時間)との報告等もあります(出典:食物アレルギー診療ガイドライン2016)。
症状程度の違いとしては、二相性反応時の方が弱い場合もあれば、ほぼ同様の場合、より強くなる場合もあり、一概には言えないとの意見もあります。

二相性反応への対応


強い即時型反応が起こった場合、アナフィラキシーに至った場合に発生しやすくなるとも考えられていますが、症状出現した際にアドレナリン投与が遅れるなど、初回時の対応が十分でなかった場合に二相性反応が起こる場合があるとの示唆もあります。
二相性反応が生じた際は、初回症状出現時と同様の治療がなされています。ほかに著効するまでの時間として4~6時間ほど要するステロイド薬は、二相性反応の予防としても使用されることがありますが、有用性等については評価段階でもあります。
食物経口負荷試験時に発生することもありますが、強い症状が生じた場合、アナフィラキシーに至った場合は、治療をおこない症状がいったん鎮静した後も二相性反応が生じる可能性を視野に、初回症状が生じた後も72時間までの間に症状出現する場合があることを念頭に様子を見ていけるのが望ましいでしょう。


出典・参考:食物アレルギー診療ガイドライン2016
アナフィラキシーの二相性反応の検討

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