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効果的な手洗いの方法とは?

2017.07.18

投稿者
クミタス

米国FDAでの発表に次ぎ、日本化粧品工業連合会、日本石鹸洗剤工業会でも、平成28年9月にトリクロサン等19成分を含有しない石けんへの切替えに取り組むよう会員会社に要請しています。
トリクロサン等を含む薬用石けんの切替えを促します(トリクロサン等19成分参照)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000138223.html

米国食品医薬品局(FDA)によると、抗菌石けんが抗菌剤を含有しない石けんと比較して洗浄、菌抑制効果に有意な差があることを示すエビデンスは十分とは言えず、またトリクロサンがヒトにどのように影響するかについては分かっていない面もあり、長期間に渡って幅広い含有製品の使用することでの健康への悪影響に関する懸念も考えられています。

基本的な石けんでの手洗いの方法とは何でしょうか?

・水温
少し高めの温度の方が洗浄効果が高いのでは?という印象をもたれることがありますが、水温15.5℃、26℃、ぬるま湯である38℃といった水温の違いで洗浄効果に有意差はなかったとの試験結果もあり、快適な水温で手洗いをおこなえればよいとする意見もあります。

・洗浄時間
15秒より30秒間の洗浄(うち、すすぎは10秒間)はより有効との報告もなされており(菌数が15秒洗浄後に約1/10、30秒洗浄後に約1/100との試験結果もあります)、ユニセフ、米国疾病対策予防センター(CDC)、カナダ公衆衛生局、ニュージーランドなどでもすすぎを除く20秒の泡立て洗いを推奨しています。
また、120秒など時間をかけるほど菌数が減るということでもなく、一定以上の洗浄時間であれば洗浄効果に違いが見られないとの示唆もあります。

親指の付け根部分から親指全体(特に手の甲側)、各指の間、指先は洗い残しの多い部位になりますので、意識して20秒ほどかけて爪の間も含めてしっかり洗うようにしましょう。
アルコールベースの手指消毒剤は石けんでの洗浄により油脂を取り除いた後で使用するとより効果的です。

手をキレイにあらおう
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/iken/dl/160721-1-04.pdf
Handwashing: Clean Hands Save Lives
https://www.cdc.gov/handwashing/publications-data-stats.html


出典・参考:Quantifying the Effects of Water Temperature, Soap Volume, Lather Time, and Antimicrobial Soap as Variables in the Removal of Escherichia coli ATCC 11229 from Hands

The Environmental Cost of Misinformation: Why the Recommendation to Use Elevated Temperatures for Handwashing is Problematic.

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