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成育環境とアレルギー

2017.07.15

投稿者
クミタス


うどん屋、そば屋を開業し、開業後に店主、従業員が小麦やそばといった食物抗原との恒常的な接触、吸入、摂食機会がある中で小麦アレルギー、そばアレルギーを発症する場合があります。
自宅の一部や隣接する敷地内でうどん屋、そば屋などを開業している中で成育した子供においてうどんやそばにアレルギー症状が出現する例も見られていますが、そばを継続的に摂食する生活を送っていた児にアレルギー症状が出現していなかった中で、長期旅行により摂食しない期間を経てそばを摂食した際に、アレルギー症状が出現する例も見られています。

海外でそば屋を開業し、定期的にそばを摂食していた5歳女児が、帰国により3か月ほどそばを摂食をせず、久しぶりに摂食した1時間後にアナフィラキシーを起こした例では、帰国後にそばとの接触が避けられないため、そばの経口免疫療法の実施となっています(出典:特徴的な経緯をたどったそばによるアナフィラキシーの5歳女児例)。

親の職業に関連した子供のアレルギーについては、自宅の一部や隣接する敷地内で皮革加工業に家族が従事する家庭の子供において気管支喘息を発症している割合がより高く、患児家庭ではCladosporium属Penicillium属などの真菌の検出数が明らかに多く、真菌数の季節的変動と喘息発作の変動との間に相関があることを示唆する報告(出典:空中真菌相について : 気管支喘息児の家庭内真 菌分布に関する検討)もなされていますが、食物抗原量以外の成育環境における影響についても考慮の必要性があるところでもあります。

また他例についてもお送りしたいと思います。

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