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タラコによるアレルギー

2017.07.03

投稿者
クミタス

ビテロジェニンは魚卵の主要アレルゲンと見られていますが、イクラの主要アレルゲンであるビテロジェニンのβ’-コンポーネント(Onc k 5)は、タラコのビテロジェニンβ’-コンポーネントと交差抗原性があり、イクラ、タラコ、カズノコ間で交差反応を示すことがあると見られています。
またリポビテリン、フォスビチンもアレルゲンとも考えられており、魚卵へのアレルギー症状として膨疹、口腔掻痒感、嘔吐、胸部圧迫感、嚥下困難、咳、腹痛、呼吸困難といった症状が出現することがあります。

タラコに感作している49名(中央値6.8歳)に加熱タラコ10~20gの不均等2~5分割での食物経口負荷試験を実施したところ、陽性は7名(14%)であり、比較的安全に施行可能であった、との報告もあります。

タラコ、イクラ、子持ちししゃも、そば、ピーナッツは、年齢が進んでも未摂取児の割合が比較的多い食物でもありますが、鶏卵や魚肉とは交差抗原性を示さないと見られており、不必要に鶏卵アレルギーの方が接食を控えたり、特異的IgE抗体価で摂食を控えることなく、加熱可能な魚卵については加熱したものを少量摂食から進められるのも良いでしょう。


いくらにアレルギーがある場合、他の魚卵にもアレルギー反応を示すのか?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1138

出典・参考:加熱タラコ食物経口負荷試験の検討
魚類の卵形成タンパク質に関する免疫生化学的研究

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