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除去解除に影響する因子の例

2017.06.25

投稿者
クミタス

食物アレルギーにおいて除去解除可能となるかどうかは、原因食物によっても違いがあり、乳は比較的除去解除まで時間を要する食物である場合もあります。
そして特異的IgE抗体価が高値であること、合併するアトピー性皮膚炎の重症度は、耐性獲得の遷延に影響する可能性のある因子としての示唆もあります。

アトピー性皮膚炎以外のアレルギー性疾患の合併が小児における食物アレルギーの耐性化にはどの程度影響する可能性があるのでしょうか?

食物アレルギーを主訴として受診した患者71人(年齢0~17歳、中央値3歳。即時型症状の既往があることによる除去62.2%、特異IgE抗体陽性であることによる除去27.7%。除去食物は卵36%、乳22%、小麦13%、ほか29%)において、1年後の除去解除率は45%であったが、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎のいずれか1つ以上の合併がある場合の除去解除率は31.6%であった、との報告も見られています。

経口負荷試験において症状誘発因子となる可能性があるものに、除去対象の食物抗原が複数ある、アナフィラキシーの既往、2~3歳時点で持続するアトピー性皮膚炎合併、等を挙げる示唆もありますが、食物アレルギー以外のアレルギー性疾患の合併がある場合は、積極的な治療をおこなうことにより、除去解除を促進する可能性があるかもしれません。


出典・参考:食物アレルギー患者の1年後の解除状況に影響する因子の検討

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