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たばこと子供の喘息の関係

2014.09.19

投稿者
クミタス

母親の妊娠中の喫煙による子供への影響については、様々な症状、疾患において挙げられますが、母親の妊娠中の喫煙と子供の喘息との関係は、ご存知の方も多いと思います。

・胎児のときに母親が喫煙していた子供は、非喫煙者比で喘息になる率が65%高い
・妊娠後期や産後に喫煙をしていなくても、妊娠初期に喫煙していた母親から生まれた子供は、4~6歳時の喘鳴、喘息のリスクが高い
・妊娠中の喫煙によって孫まで(祖母が妊娠中に喫煙していた子供も)、喘息のリスクが増加

様々な調査研究の中には、この要因として、子宮で母親の喫煙に胎児が暴露されることで、AXL遺伝子のメチル化の頻度が2.3%上昇する(免疫系遺伝子が正常に働かなくなる頻度が上がる)、こととの関係を示唆する意見もあります。
受動喫煙と喘息の関係についても、母親が出生後に子どものいる部屋でたばこを吸う習慣があった場合、子どもが1歳半までに喘鳴を起こすリスクが、2.9倍高くなる、との示唆もありますが、受動喫煙には、喫煙する両親の喫煙後に吐く息からの吸収も含まれ、屋外で扉を閉めて喫煙する両親の子供の尿から、非喫煙者の子供比で2倍のコチニン(ニコチンが体内で代謝されて生じる物質)が検出されたとの調査結果等もあります。
大人が喫煙をすることで、自覚する大きな体調変化がないとしても、子供、特に胎児は体格も異なるうえ臓器も未発達で形成中であることを踏まえ、喫煙者も妊娠1週目から授乳中は少なくとも禁煙したいところ。またパートナーが喫煙者の場合は、協力を得ることも必要です。

妊娠中の喫煙者でも、ビタミンCを摂取することで、新生児肺機能がより高く、1歳時点での喘鳴発症が有意に少なくなるとの報告もあります。
喫煙による影響として以下もご参照ください。
喫煙者における傾向~主にアレルギーの観点で
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3603

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