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新たな食中毒原因菌エシェリキア・アルバーティ(Escherichia albertii)

2017.05.19

投稿者
クミタス

2003年に新種として正式に発表されたエシェリキア・アルバーティ(Escherichia albertii。エシェリキア・アルベルティイ)は、大腸菌とは近縁の細菌で、食中毒の原因菌でもあります。

既にエシェリキア・アルバーティが原因とされる集団食中毒は発生していますが

平成28年5月 沖縄県内
修学旅行中
患者217人
原因食品:ニガナの白あえ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/ecoli-m/ecoli-iasrd/6957-442d02.html

平成28年7月 御殿場市、横須賀市、山梨県
陸上自衛隊での野営訓練中
患者154人、うち入院48人
https://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-510/seiei/seiei/documents/325slide.pdf

平成29年5月 宇都宮市
患者137人、原因食品は特定されておりません(平成29年5月18日時点)

複数のメニューから検出されることもあり原因食物が特定されないこともありますが、今までに不適切な管理の湧水、井戸水、非加熱調理のサラダが原因と見られる事例が報告されています。

潜伏期間は6時間から数日と幅が見られ、下痢、腹痛、嘔吐が主な症状として、場合により重症化し入院が必要となる場合もありますが、人への病原性や発症菌量など十分に解明されていない面もあり、不明な点が多いのが現状です。
エシェリキア・アルバーティの一部の菌株ではベロ毒素2fの遺伝子を保有しているため、重症例となる場合もあることは踏まえておきたいところです。


Escherichia の新種E. albertii について
https://www.niid.go.jp/niid/ja/ecoli-m/ecoli-iasrd/2030-kj3872.html

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