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そばアレルギー②

2016.08.19

投稿者
クミタス

そばアレルギーについて① https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1008 に続き、そばアレルギーに関してお送りします。

そばへのアレルギー反応においては、若い実(種実)よりも完熟実(種実)へのIgE反応が高くなる傾向との示唆もありますが、場合によっては実(種実)よりも茎に反応するなど、差はあります。
 

ゆで汁にはどの程度タンパク質が含まれるか?


そばをゆでた際のゆで汁に含まれるそばの水溶性タンパク質総量を計測したところによると、冷凍そば、生そばをゆでた際、10.3~32.2µg/mLほど含まれていたとの結果もあります。
総タンパク質量で10µg/mL(10ppm)以上含まれる場合は、アレルギー症状出現の可能性が高まるレベルになります。

うどんとそばを一緒に茹でた場合、うどんから検出されるそばタンパク質はどの程度か?


うどんの製造工場と同じ製造ラインでそばを製造する際は、基本的に洗浄をおこなっていますが、うどんとそばを一緒にゆでた場合に、うどんから検出されるそばタンパク質量は7.9~12.0µg/gとの結果があります。
10µg/mL(10ppm)前後でもありますので、そばと一緒に別のめんをゆでた場合、そのめんを摂取することで、そばアレルギーの症状出現の可能性はあります。

過去、2003 年3月~8月に、小麦粉を使用した食品を中心に 283 銘柄についてそばの含有があるかをテストしたところ(※1)、原材料表示に「そば」の記載がないにも関わらず、そばを10ppm以上含有したものが5銘柄あり、また、うどん94銘柄中、そばの含有が10ppm以上の銘柄は7銘柄、1~10ppm未満含有は12銘柄であったとの結果が見られます。
そばを10ppm以上含有した5銘柄においては、コンタミネーションにより含まれた結果であり、コンタミネーションによるそば混入に注意が必要になるうどんがあると言えます。

そば混入によるリスクを減らす上では、流水でのうどんめんの水洗いが挙げられ、流水での水洗いによりそば検出量が42%減となったとの結果もあります。
尚、そばと一緒にゆでた際に、ゆで時間が少ないことが影響しているためか、ゆで済みの冷凍めんタイプへの付着が最も少ないですが、生麺タイプ、そして乾麺タイプにおいても付着が見られます。

そば混入量が10ppm以上のうどんにおいては、コンタミネーションにおいても本来は表示が必要になりますが、購入するうどんにどの程度そばが含まれるかは把握できないところでもあり、微量に反応するわけではないけれどそばにアレルギー症状がある場合、うどんめんの水洗いも考慮されると良いかもしれません。


出展・参考:
※1
そばを含有する可能性のある食品のテストと調査-そばアレルギーを持つ人への情報提供を目的に- 独立行政法人国民生活センター
食物アレルギーの基礎知識ー麺類飲食業者のために 全国麺類生活衛生同業組合連合会

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