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急性好酸球性肺炎と喫煙

2016.07.26

投稿者
クミタス


から咳、息切れ、息苦しさ、胸痛、発熱などの症状を自覚し数日などからの短期に症状が進行し、肺に炎症があり気管支内視鏡検査で肺の洗浄液や生検組織に好酸球が高値に見られることがある急性好酸球性肺炎においては、以下などが考えられる発症、誘発要因の1つとして考えられています。
喫煙開始
禁煙から喫煙を再開
喫煙量が急に増加

慢性好酸球性肺炎の発症においては喫煙による影響可能性は高くないと考えられていますが、急性好酸球性肺炎を発症した患者さんにおいては、喫煙開始後2週内、1カ月内である場合が比較的多く、関与可能性が示唆されています。
また、たばこの銘柄を変えた後で発症したケースもあり、フィルター無たばこへの変更後の発症例もありますが、フィルター無の状態になることで本数が増えた状態に相当するためか、原因物質の吸入量が増加したためか、またほかの要因があるか、はっきりとしたメカニズムはまだわかっていないところでもあります。
線香、花火、粉塵がリスク要因となる可能性も挙げられており、受動喫煙による影響可能性についての意見もあります。

・薬剤の可能性
薬剤性肺障害には様々ありますが、急性好酸球性肺炎においても薬剤が影響する可能性があり、今までの報告の中ではアミオダロン(抗不整脈薬)、ブレオマイシン(抗がん薬)、カプトプリル(降圧薬)、金製剤(抗リウマチ薬)、造影剤、メトトレキサート(抗がん薬、抗リウマチ薬)、フェニトイン(抗てんかん薬)、ダプトマイシン(抗菌薬)などが急性好酸球性肺炎の発症に影響した可能性があるとも見られており、ほかの薬剤も要因になる可能性があります。

急性好酸球性肺炎の発症件数自体はそれほど多くはなく、再発例は少ないと言われていますが、(アスピリンの影響可能性もありますが)煙と接触したことが影響した可能性のある再発事例報告もあり、煙に含まれる成分に反応する可能性はあります。喫煙者は知っておくと良いかもしれません。

出展・参考:喫煙再開後に発症した急性好酸球性肺炎の 1 例
タバコ銘柄の変更が発症に関与したと思われる急性好酸球性肺炎の 1 例
喫煙量の増加が原因と考えられた急性好酸球性肺炎の 1 例 ほか

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