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加熱すればアレルギー反応が減る?

2014.02.08

投稿者
クミタス

お問い合わせを受ける内容のなかで、食品に含まれるアレルゲンの強度を知りたい、という意見をよく伺います。

完全除去をしなくても症状が出ないが、量は食べられない、できるだけ症状を出さない工夫をしたい、その一つの工夫と意外な事実について、お送りしたいと思います。

まず、その工夫の一つとして言われているのが加熱で、加熱でアレルギー反応が低減する食品もあります。

加熱でアレルギー反応が低減する食品(一例)
※完全にアレルギー性が無くなるわけではありません
卵白、アボガド、キウイ、りんご

卵加工品の加熱程度

オボムコイドにアレルギー反応がなければ卵白は加熱すると食べられる、という方もいらっしゃるかと思います。

ただ、その場合、どの程度加熱していればよいのか、この食品はどの程度加熱されているのか、わからないということもあるかと思います。

目安としては、食べる部分の中心部に75℃以上で1分以上熱を加えることで、火を通した状態になりますが、卵白の場合は80℃で凝固しますので、確認をする場合は80℃以上の過熱か、という点も留意してみてください。

一般的に温泉卵の場合は65~68℃程度で30分程度の加熱(地域や製造会社により異なります)、マヨネーズは低温処理であり加熱処理をしているとは言えません。

プリン、カスタードクリーム、アイスクリーム、ババロアなどのムース類、マシュマロなどは、75~80℃以上で1分以上に満たない場合もあります。

加熱凝固した卵白を食べられるようになってから、加工食品にトライしていくのが望ましいかと思います。

オボムコイドがアレルゲンの場合

オボムコイドがアレルゲンの場合は加熱すればOKにはなりません。

卵白アルブミンは100℃12分の加熱で、生卵白中の約1/8000にまで減少するとも言われています。

オボムコイドも厳密には、中心部が100℃以上でアレルギー活性が落ちるといわれています。

ただ、調理方法によります。小麦、米と一緒に中心部が100℃以上になるような調理をした場合、なのですが、これはハードルが高いかと思います。

​オーブンでマフィンやケーキを170℃から200℃で作ったとしても、中心部分が100℃以上には、そうそうならないのです。またほかのでん粉だと中心部分が100℃以上になったとしても、オボムコイドのアレルギー活性は落ちなかったりします。

そのため、オボムコイドについては、加熱でアレルギー活性が低減するとは思わない方が良いかもしれません。

加熱でアレルギー反応が低減しない、増加する食品も

そして、加熱をすればアレルギー反応が低減する食品ばかりとは限りません。

加熱でアレルギー反応が低減しない食品 (一例)
乳(100℃であれば若干落ちるとの意見もありますが)、小麦、大豆、桃

すべての食品が、加熱すればアレルギー性は弱まる、というわけではありませんので、この食品は加熱するとどうなるか、医師に相談したり、調理・食事前にチェックすることをお薦めします。

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